化粧品販売の許可
化粧品を販売したいんだけど、何か許認可が必要ですか?よくある質問です。
他人が製造した化粧品を仕入れて販売するだけなら、許可は必要ありません。
輸入品の場合も同様で、他人が輸入した商品を仕入れて販売する分には自由です。
一方で許認可をとる場合は、
化粧品を作る=製造業
化粧品を初めて国内市場に出荷する=製造販売業
になります。
海外の化粧品は、輸入卸をする業者が製造販売業の許可を取得します。
製造販売というとわかりにくいのですが、要は製造業者を管理監督して、市場に出す製品の安全性や品質を保ち、国内での責任を負います。
薬事法(医薬品医療機器等法)では、これらの許可の要件についてあまり詳しく説明してくれていません。
薬事法施行規則やGMP、GVPといった省令に基準が出ていますが、これも化粧品だけを規定するわけではないので、漠然としています。
化粧品製造販売業の品質・安全管理事例
事例でご説明しましょう。
A社は、化粧品の輸入販売を行う化粧品製造販売業者です。
外国のB社から輸入する商品の、安全性と品質を保つために、細かいルールをたくさん定めています。
- B社の製造工場には、1年に1度は必ず監査に行く。
- B社の品質管理責任者とは、1ヶ月に1度は電話で話して報告を受けている。
などと言うと「そうか、製造現場のチェックは1年に1度でいいのか」と思ってしまうかもしれませんが、そうとは限りません。
A社の製造販売するB社の製品の安全性や品質を保つには、1年に1度、1ヶ月に1度という頻度で良かった、というだけなのです。
この○年に○度などの数字は、許認可を与える都道府県が、この商品ならこのくらいの頻度でチェックしないと。。。という考えの元に許可します。
いわば逆算していく感じです。
この商品ならこのくらいの厳しさの品質管理、安全性管理をしてくださいよ、という観点から許可を与えるかどうか判断するのです。
許可をとるには何をどこから始めたらいいんだろう?という場合は、まずは商品ありき、でしょうか。
国内市場に化粧品として流通させるに適した品質があって、ではその品質を維持するには製造業の場合はこういう構造設備でこういう製造手順で、というふうに決めていきます。
製造販売業なら、製造元の管理はこうやって、ラベル表示や広告はこうやって、といったことを決めていきます。
時間もお金もかかりますが、参入障壁が高いのも事実、昨今の為替の円安から、化粧品を製造して輸出するにも魅力的な市場です。
建設業やIT部品製造業のような異業種からの参入事例もありますので、ご検討ください。