7月1日、フィリピンに新しい大統領が誕生しました。
前任のドゥテルテ大統領はキャラが濃い方でしたので、ドゥテルテ氏の引退は、個人的には残念でした。
しかし。
新しいマルコス大統領も、上の写真を見る限りいろいろな意味で濃い感じ。
これからも話題には事欠かなそうな、フィリピンです。
エンジニアを雇用したい
先日、「新事業のため、まとまった数のITエンジニアを雇用したい」とのご相談がありました。
フィリピン人材の場合、他国と比べて手続きや注意点が多いので、その旨ご説明した次第です。
エンジニア職、いろいろ
当社はPOLOとPOEAのお手続きを中心に、フィリピン人エンジニアの雇用を数多くサポートしてきました。
エンジニアと言っても、実際は職種が広範囲に分かれています。
建設のカテゴリーで言うと、現場で機械を操作するエンジニア、工事の図面を作成するエンジニア。
また工事の種類も、土木や橋梁など専門の違いがありました。
いわゆるIT業界では、アプリ/システム開発、業務改善などに職種が分かれます。珍しいところでは、ゲームの中で使用する音源を作るエンジニアもありました。
アプリ/システム開発でも、自社内で作業するのか客先に赴いて作業するのか、コードを書く人とディレクションができる人などの区別が必要でした。
工業分野では、プラントの設計、製品デザイン、精密機械の操作など、やはりそれぞれ異なる職種になります。
運輸では海運業での雇用が多いのですが、陸にいて船舶の運航全般を管理するポジションと、実際に乗船して業務をするポジションとで違いがありました。
日本の在留資格申請では、エンジニアは「技術」に該当するかを見るだけですが、フィリピン政府の観点では、雇用条件も細かく確認されます。
エンジニアと言っても、何が専門でどんなポジションでどんな業務を担当するのか?
いわゆる「ジョブディスクリプション」を細かく提示するところが、日本の審査と違う点だと思います。
人材選定までの流れ
当社では現地エージェントと提携がありますので、日本企業のご要望を確認、まずは現地に相談します。
雇用が固まってきたら、企業様とエージェントで人材送り出し契約をしていただきます。
次に企業様には、POLOとPOEAから認定を受けていただく必要があります。
雇用企業のフィリピン政府への認定登録が完了したうえで、エージェントが具体的な人材募集をかけることになります。
人材情報が集まったら、履歴書チェックからzoom面接なども経て、候補者を絞っていきます。
フィリピン人は、時間と手間がかかります
フィリピン人材はほぼ100%英語ができるので、職場に英語でやりとりできる方がいれば、日本語は不要かもしれません。
最低限の日本語能力がいる場合は、語学研修を受けさせることもできますが、3か月ほどの期間がかかります。
他国ですと、現地の送り出し費用は候補者本人が払うこともあるようです。
ところがフィリピンの場合は、費用はすべて日本企業がもつよう法律で決まっています。
そうすると、ベトナムやインドネシアなどの他国と比べ、実際の受け入れまでの時間と手間とお金は、余分にかかることになります。
これってフィリピン人材にとって明らかにマイナス要因ですが、それでもフィリピン人材をご希望される企業様が、次から次へと出てきます。
やはりフィリピン人と日本人は、基本的な相性が良いのかなと思う次第です。