新株蔓延予防のため、一部の「特段の事情」以外の新規入国者には、今月中の入国はかなわなくなってしまいましたね。
業所管省庁に対する事前審査の申請も、年内は受付が停止しています。
この事前審査が11月中に二転三転したことは、前回の記事でお伝えしました。
ワクチン接種証明書の真偽
ワクチン接種証明書のコピーも、当初は事前審査の必要書類だったものの、3週目には外されていました。
恐らくですが、接種証明書の書式が各国各地域でバラバラでしょうし、業所管省庁でその真偽を確認するにはあまりに大変だったのではないでしょうか。
入国者、特に留学生や技能実習生の出身地は、英語圏とは限りません。
現在では接種証明書の真偽は、コロナ対策責任者が確認すべきこととして、事前審査に提出する必要は無くなりました。
フィリピンの場合
そもそもフィリピンでは、下記の6つを含む9種類のワクチンが承認されているそうです。
ファイザー
モデルナ
アストラゼネカ
ジョンソンエンドジョンソン
シノバック
スプートニクライト
このうち日本の水際対策緩和が認められるのは、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカの接種者のみです。
11月末時点で、フィリピンの全人口に対するワクチン摂取率は28%にとどまっています。
元の人口が多いので無理もないですが、若い世代の海外就労者は、接種はもちろん国際接種証明書の取得さえ予約待ちなのだそうです。
イエローカードと呼ばれる国際接種証明書
日本と同様で、フィリピンでも地方自治体が発行する接種証明書と、海外でも通用するイエローカードと呼ばれる国際接種証明書があります。
地方自治体では、接種時点で紙の証明書を発行していました。
ちょっとややこしいのが、自治体によってこの紙の証明書にはいろいろな色があり、黄色もあったとか。
つまり、自治体発行にもかかわらずイエローカードも存在するのです。
本物のイエローカード(国際接種証明書)は別途申請が必要で、スマホに入る電子証明書の発行には300ペソ(約1,700円)のお金もかかるようです。
ここで日本の事業者様の注意点は、下記の2点です。
1.フィリピン人の社員さんがファイザー、モデルナ、アストラゼネカの3つを受けているかどうか
2.証明書が国際発行かどうか(具体的には、WHO(World Health Organization)かBOQ(Bureau of Quarantine)の文字があるかどうかで判断できます)
事前審査では確認されなくなったので、最悪の場合、飛行機に乗るときや入国時に問題になっては大変です。
エージェントさんが介在していれば安心ですが、そうでない場合はご本人任せにせず、先にデータを送ってもらって適合するものかどうかを確認しましょう。
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